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2015 年度 実施状況報告書

胆道がんのトランスクリプトーム解析による新規治療標的遺伝子の同定と診断

研究課題

研究課題/領域番号 26461040
研究機関国立研究開発法人国立がん研究センター

研究代表者

新井 康仁  国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所 がんゲノミクス研究分野, 主任研究員 (80222727)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード胆道がん / 分子標的 / 融合遺伝子 / トランスクリプトーム
研究実績の概要

胆道がんは、発症早期の臨床症状に乏しくかつ浸潤性が高いことから、多くの症例では進行期で発見されることになり、その予後は不良な難治がんである。本研究では、今までの化学療法では治癒が困難であることが多い胆道がんについて、がんのドライバーとなっている新しい治療標的分子を同定し、革新的な診断と分子標的治療の基盤を確立することを目的としている。本年度は、胆道がん80症例よりRNAを抽出し、全RNAシークエンス解析を行なった。シークエンス品質のチェックの結果、前年度と合わせて160症例の全RNAシークエンス解析データを得ることができた。その内訳は肝内胆管がん109症例、肝外胆管がん40症例、胆嚢がん11症例である。このシークエンス解析によって、受容体キナーゼ融合遺伝子としてFGFR2-TXLNA, FGFR2-KCTD1を新しく同定した。更に、cAMPプロテインキナーゼの触媒サブユニットの融合遺伝子ATP1B-PRKACA, ATP1B-PRKACBを発見した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

前年度と合わせ、160症例の胆道がん凍結検体の全RNAシークエンス解析データを得ることができた。

今後の研究の推進方策

これまでの研究計画に変更はない。
新規に同定したがんドライバー遺伝子候補をNIH3T3等の細胞に発現させて、造腫瘍性を調べる。
候補阻害剤を用いて、ドライバー遺伝子対する効果を解析する。

次年度使用額が生じた理由

施設改修があり、動物実験が少し遅れたため。

次年度使用額の使用計画

本年度速やかに動物実験を開始しており、そのまま使用予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Genomic spectra of biliary tract cancer.2015

    • 著者名/発表者名
      Nakamura H, Arai Y, Totoki Y, Shirota T, Elzawahry A, Kato M, Hama N, Hosoda F, Urushidate T, Ohashi S, Hiraoka N, Ojima H, Shimada K, Okusaka T, Kosuge T, Miyagawa S, Shibata T.
    • 雑誌名

      Nature Genetics

      巻: 47 ページ: 1003-1010

    • DOI

      10.1038/ng.3375

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 網羅的シークエンス解析による胆管がん分子標的の同定2015

    • 著者名/発表者名
      新井康仁、中村浩実、十時 泰、代田智樹、濱 奈津子、尾島英知、細田文恵、島田和明、森実千種、奥坂拓志、柴田龍弘
    • 学会等名
      第74回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2015-10-08 – 2015-10-10

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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