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本研究は、内視鏡室で勤務する看護師や内視鏡技師等を対象とした、実際に起こった医療事故事例を題材に用いたインターネット利用型の医療事故防止研修プログラムの開発を目的とする。
平成28年度も、プログラムに利用する、内視鏡室が関係する・関係しうる訴訟事例の追加を行った。判例データベースを用いて、新たに判決が出された事例を検索した。それらの事例の判決を検討し、内視鏡室で勤務する看護師や内視鏡技師等に対して教訓的な事例を、抽出した。それら事例の経過等を簡略化し、また、適宜、質問等を加えて、その時点でどのように対応すべきかについて考えさせる内容のものとし、教材の作製を行った。
これらの教材を用いて、看護師や内視鏡技師等を対象とした研修会を行い、リスクマネジメントに関して知見を深めてもらうとともに、教材の改善を行った。
これらの情報はホームページに掲載するとともに，本年度は，単行本「訴訟にならない内視鏡診療」（日山 亨、日山恵美、田中信治、吉原正治編著、東京医学社刊）にまとめ、出版を行った。また、各所で講演活動も行い、リスクマネジメントに関する知識、対応法等についての普及を行った。また、雑誌「病院安全教育」の連載コーナー「医療安全のためのケーススタディ 訴訟事例を題材に」でも、個々の事例を取り上げ、リスクマネジメントについての注意喚起を行った。現場より、有益であったとの評価をいただいている。
予定していた研究は、おおむね実施でき、予定通りの実績が出せたものと考えている。
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