研究課題/領域番号 |
26461050
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
眞部 紀明 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (50403572)
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研究分担者 |
畠 二郎 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00368630)
春間 賢 川崎医科大学, 医学部, 特任教授 (40156526)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 胃食道逆流症 / 慢性微細炎症 / プロトンポンプ阻害薬 / 治療抵抗 / 電気抵抗 |
研究実績の概要 |
本年度は,ヒトの食道粘膜の慢性微細炎症,神経ペプチド,知覚,電気抵抗値に関する検討を行っている.まず,当科で以前作成した消化器症状の問診表(Manabe N, et al. Scand J Gastroenterol 2010;45:567-72),およびFスケール問診票(Kusano M, et al. J Gastroenterol 2004;39:888-91)を利用しGERD関連症状(胸やけ、呑酸感等)を問診し,GERD患者を拾い上げた.現時点で患者総数41例を登録し,それぞれのプロトンポンプ阻害薬(PPI)投与4週間後の治療効果についても調査している.これら患者全例に対し,上部消化管内視鏡検査を施行し,食道(中部,下部)における電気抵抗を2種類の交流を印加して測定する各層膜厚・水分計を用いて,電気抵抗値(低周波アドミッタンスと高周波アドミッタンスの比)を測定した.また,電気抵抗値を測定した箇所からそれぞれ3個ずつ組織を採取し,1個は電子顕微鏡による細胞間隙の測定へ,1個は各部位のタイトジャンクションに重要なclaudin-1, 4, ZO-1の発現を確認している.また,残りの1個は粘膜内のTNFα,NK1受容体の多寡の測定に使用した.なお,各症例は記号化し,評価の際には各検体の電気抵抗値,組織像が解らない様に注意している.引き続き,症例登録続行している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
症例は,当初の予定通りに順調に登録されている.また,登録症例全例で電気抵抗値の測定,組織評価が行われており,以上のことから,おおむね順調に進展していると評価する.
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定50例まで,残り9例の登録を引き続き行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
症例登録は概ね順調に進んでいるが,まだ目標症例数には到達しておらず,そのために,次年度使用額が生じた.
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次年度使用額の使用計画 |
9症例分のclaudin-1, 4, ZO-1の発現を確認および,粘膜内のサイトカイン(TNFα)とNK1受容体の多寡の測定を行う.
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