研究課題/領域番号 |
26461054
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
飯野 健二 秋田大学, 医学部, 講師 (30400485)
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研究分担者 |
伊藤 宏 秋田大学, その他部局等, 特任教授 (10232464)
渡邊 博之 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80323145)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 心臓リハビリテーション / 遠隔虚血プレコンディショニング / 吸気筋トレーニング |
研究実績の概要 |
心臓リハビリテーションが心不全患者の予後を改善させることが報告されて以降、心臓リハビリテーションの重要性が認識され、各種心不全患者に対して導入されている。一方、現在の心臓リハビリテーションは運動療法が中心となっており、この運動療法としての心臓リハビリテーションを享受できない患者が存在することも現実の臨床では多く経験することである。運動療法が不可能な患者の生命予後は不良であるにもかかわらず、日本循環器学会のガイドラインにおいては心臓リハビリについては言及されていない。以上の理由から、心臓リハビリテーション困難患者に対する新規心臓リハビリテーション法の開発が望まれている。本研究の目的は、心臓リハビリテーションが困難な患者に対する新たな手法の開発である。その手法として①遠隔虚血プレコンディショニング(Remote ischemic preconditioning:RIPC)、②吸気筋トレーニング、③前述の併用の効果について検討し、心不全患者の予後改善に関わるかを検討し、そのメカニズムについても検討した。運動リハビリ困難患者に対する心臓リハビリテーションを施行した。RIPC群では、腎機能が維持、改善することが示された。また、その機序としては、内皮機能障害のマーカーであるADMAの改善や酸化ストレスの改善が関与していた。また、吸気筋トレーニング群においては、心負荷マーカーであるBNPの改善やQOLの指標とされるSF36の改善が認められた。その機序の一部に吸気補助筋、横隔膜機能の改善が関与することも示唆された。
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