研究課題/領域番号 |
26461060
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
中村 貴光 山梨大学, 総合研究部, 助教 (60377512)
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研究分担者 |
久木山 清貴 山梨大学, 総合研究部, 教授 (00225129)
川端 健一 山梨大学, 総合研究部, 講師 (30345706)
中村 和人 山梨大学, 総合研究部, 助教 (30456488)
尾畑 純栄 山梨大学, 総合研究部, 講師 (60362076)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | remote conditioning / 内皮機能 / 拡張不全 |
研究実績の概要 |
左室収縮不全に対する治療薬の効果についてのエビデンスは近年蓄積されつつある。しかしながら、左室拡張不全の治療においては、有効な治療エビデンスは示されておらず、新たな治療方法の開発が求められている。近年の研究では、左室拡張不全の病態に冠動脈血管内皮機能低下が深く関与している可能性が示唆された。標的臓器以外の血管で虚血再灌流を繰り返すremote conditioningは、血管内皮機能改善効果が期待できる治療方法であり、内皮機能改善による心筋リモデリングの抑制さらには拡張能の改善への良好な効果が見込まれるとの仮説を持ち、左室拡張不全に対するremote conditioningの基礎的・臨床的効果についての検討を行っている。 26年度末までに、14例(remote conditioning群 7例、コントロール群 7例)が登録されている。発症1ヶ月間での急性期での臨床効果については今のところ両群で有意な差は認めていないものの、標準治療薬に対する反応性については、remote conditioning群で僅かではあるが、良好な傾向がある。今後、登録症例数の増加によりこの傾向に変化を認めるか検討していく。心修復に関する各種サイトカインの測定については、経時的な血液サンプリングがなされており、今後解析を行っていく予定である。基礎的な検討については、マウス心肥大モデルを用いて、remote conditioning群の効果を検討する予定であるが、26年度はモデル作成の準備段階にあり、具体的な成果は出ていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
基礎的検討も準備段階にあり、臨床的検討においては26年度末までに14例とまだ少ない。
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今後の研究の推進方策 |
基礎的検討については、安定した動物モデルの構築を進めていく。臨床的検討にいては、登録症例を鋭意進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入予定の物品が不必要になったため。
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次年度使用額の使用計画 |
基礎実験に用いる物品の購入に使用する。
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