研究実績の概要 |
循環血中の単球のTLR-4の発現と冠動脈プラークの不安定化の関連については不明である。本研究は安定狭心症患者を対象に冠動脈CTを用いて両者の関連を検討した。65症例の安定狭心症患者を対象とした。血中の3つの異なるサブセット(CD14++CD16-, CD14++CD16+およびCD14+CD16+単球)とTLR-4の発現をフローサイトメトリー法で測定した。冠動脈プラークは64-slice MDCTで評価した。MDCT検査により同定した不安定プラークはプラーク値の低下(<35HU)および/または陽性リモデリングを満たすもの)と定義した。CD14++CD16+単球は他の2つの単球サブセットに比し、有意にTLR-4の発現率が高値であった。不安定プラークを有する患者では、コントロールに比しCD14++CD16+単球上のTLR-4の発現は有意に高値であった。またCD14++CD16+上のTLR-4の発現率はremodeling indexと逆相関, CT attenuation valueと逆相関を示した。
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