| 研究課題/領域番号 |
26461117
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| 研究機関 | 東邦大学 |
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研究代表者 |
常喜 信彦 東邦大学, 医学部, 准教授 (40349882)
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| 研究分担者 |
長谷 弘記 東邦大学, 医学部, 教授 (90180851)
田中 友里 東邦大学, 医学部, 講師 (30385794)
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| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | 慢性腎臓病 / 肺高血圧症 / 動静脈シャント / 血液透析 |
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| 研究実績の概要 |
本研究は腎臓病特有の肺動脈圧上昇とその機序の解明を目的とした慢性腎臓病患者を対象とした2年間の観察期間を設けた臨床観察的縦断研究である。平成26年度は１）慢性腎臓病患者25例の登録、２）登録時の肺高血圧合併率及び、断面調査による肺動脈圧寄与因子の検討、を行う計画である。
参加者登録：平成26年度末までに18例の登録を完了している。このうち2例の死亡例がすでに確認され、観察研究からは離脱している。
検討：登録された18例のうち患者背景因子、血液検査、特殊血液検査、心臓超音波検査の解析可能なデータのそろっている11例について検討を加えた。平均年齢67.8歳、男性91％、糖尿病性腎症55％。平均のBMI23.3、収縮期血圧152mmHg、Cr値7.9mg/dL、Hb値9.9g/dL、Nt-ProBNP値7845pg/mL、高感度トロポニンT値0.067ng/mLであった。登録時の平均肺動脈圧は30.6mmHgであり、平均肺動脈圧30ｍｍHg以上の肺高血圧患者は4例（36.3％）に認めた。症例数の少ないこともあり、現在までのところ、肺動脈圧に有意に寄与する臨床背景因子、検査値は同定されていない。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
臨床観察的縦断研究を設定している本研究では、平成26年度、27年度の開始2年間で50例を登録する予定である。平成26年度終了時点で18例の登録が完了している。当初の25例の登録を予定していたが若干の登録が遅れが生じている。心臓超音波検査による肺動脈圧の測定は登録患者全例に行われいる。
一方、特殊検査項目であるPTX3、25(OH)D3、IL-6については登録と同時に検体測定が進んでいるが、FGF23、Endothelin-1、Endothelin-2、可溶性Klothoの4項目については未測定である。これは検体測定を行うに足る最低検体数50検体が収集できていない事による。今後新規登録が増えること、透析開始時における2回目の検体採取が行われることが予想され、随時検体数増加が見込まれ測定結果が得られる予定である。
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| 今後の研究の推進方策 |
登録進捗の遅れの原因は２つと想定している。１）平成26年度の研究対象施設における末期腎臓病入院患者数が例年に比し少なかったこと（30例、例年は40-50例）、２）登録基準のひとつである“登録から透析開始まで1年以内が推定される末期腎臓病患者”の判断を厳格にとらえすぎたもの、の２要因である。前者は、根本的な解決方法はなく本年度も登録基準に準拠しながら参加者を募る予定である。状況により、登録期間の延長も考慮する予定である。後者に対しては、登録基準の判断に柔軟性を持たせ参加を募ることで対処する予定である。実際に登録から透析開始までに1年以上かかると推定し、参加打診を見送った症例の多くが、実際には1年以内に透析を開始しており、本来であれば参加基準を満たす症例が見送られていたという事実が確認されている。以上の対策をもとに平成27年度では研究登録基準を順守することを大前提に、若干柔軟性を持たせた判断をもとに登録を行う予定である。平成27年度の登録目標を30例とする。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
本研究の費用は登録した症例に対する特殊血液検査の測定に主に使用される。平成26年度の参加登録症例が目標症例数に未達成であり実際に測定した件数も少なかったこと、特殊血液検査７項目うち、FGF23、Endothelin-1、Endothelin-2、可溶性Klothoの4項目については、検体測定を行うに足る最低検体数50検体が収集できていない事、この2点が次年度使用額が生じた原因である。
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| 次年度使用額の使用計画 |
研究計画通り、2年間の観察期間中に特殊検査７項目PTX3、25(OH)D3、IL-6、FGF23、Endothelin-1、Endothelin-2、可溶性Klothoを3回測定する費用として使用する。平成27年度参加登録者の増加が見込まれていること、加えて平成２７年度は特殊検査７項目の2回目の測定が予定されていることから、検体数が50検体に達することが想定され、平成26年度に未測定であった4項目の検査が加えて行われることから、本年度に繰り越された費用も含めた支出が見込まれる。
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