腎臓病において、心臓リモデリングが観察されることが知られているが、我々はその肥大に先立って腎臓と血中のミッドカイン濃度が亢進することを見出した。その上昇はGPCR依存性に細胞内シグナルの活性を促、MAPK活性の亢進、ANPなどような胎児型遺伝子発現の亢進と心肥大に関与していた。さらにミッドカインノックアウトマウスで腎臓病モデルを作成すると、これらの細胞内シグナルや心臓肥大が野生型マウスと比べて抑制されており、心不全の進展が抑制されていることを超音波心臓図で確認した。これらのことから、腎臓から発現するミッドカインが心臓リモデリングの進展に関与していることを明らかにした。
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