低分子量GTP結合タンパク質RhoA(以下、RhoA)は細胞骨格形成、細胞遊走など様々な細胞内機能を制御している。RhoAが制御する細胞内シグナルが疾患については長年、研究されてきたが、RhoAおよびその下流で機能する分子の心臓での働きは不明な点が多い。本研究ではRhoAの標的分子であるRho関連キナーゼに注目し、Rho関連キナーゼの心臓内での新規標的分子を明らかにした。マウス心不全モデルでは、Rho関連キナーゼの活性化されることを確認した。Rho関連キナーゼ欠損マウスでは心不全が改善したことから、心不全発症にRho関連キナーゼが関与していることが示唆された。
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