研究課題
以下の2種類のDNase II発現トランスジェニックマウスを作製し、表現型を検討した。①心筋特異的プロモーターであるαMyosin Heavy Chain (αMHC)プロモーターの下流にDNase II遺伝子を組み込んだトランスジーンを用いたトランスジェニックマウス ②CAGプロモーターの下流にloxP配列で挟まれたスペーサー配列を持ちその下流にDNase II遺伝子を組み込んだトランスジーンを有するトランスジェニックマウスとタモキシフェン誘導性に心筋特異的にCre recombinaseを発現するトランスジェニックマウスを交配し、タモキシフェン誘導性に心筋特異的にDNase IIを発現するトランスジェニックマウス。本年度は、これらのマウスに横行大動脈結紮による圧負荷モデルを作製し、その表現型および表現型に至るメカニズムを検討した。また、人の心不全での役割の検討のため、心不全患者からiPS細胞を作製し検討をおこなうため、ゲノム解析による対象患者の選定、iPS細胞の作製、心筋細胞への分化誘導を行った。対象患者として3症例を同定し、うち1症例からiPS細胞を作製した。また、健常人由来iPS細胞を用いて心筋細胞分化誘導の条件検討をおこない、拍動する心筋細胞が得られる条件を見出した。また、患者由来iPS細胞の持つ遺伝子変異を修正したisogenic control iPS細胞を得るため、CRISPR/Cas9システムを用いたゲノム改変の系の構築をおこなった。
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Circulation Journal
巻: 80 ページ: 1539-1547
10.1253/circj.CJ-16-0183.