これまでに、筋変性に重要な役割を果たしているTRPV2が、心筋症・筋ジストロフィーモデル動物において細胞内膜系から細胞形質膜に移動し、濃縮、活性化されていることを報告してきた。また、TRPV2特異的阻害剤、TRPV2の細胞膜輸送制御物質の同定と、その機能解析を進めている。さらに、TRPV2阻害剤が心筋症モデル動物の病状を改善することを調べ、現在、より重篤な心不全モデル動物に対する治療効果を検討している。一方、癌悪液質による筋委縮へのTRPV2の関与についても検討し、筋ジストロフィーによる筋変性との相違について論文を作成中である。
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