肺MAC症の慢性の経過において炎症、栄養障害とともにヘプシジンの上昇と鉄の低値、貧血が認められ、これらの要因は肺MAC症の予後不良の要因として報告されていることから、経過中に注意を要するものと考えられた。また、肺MAC症例の血液検体を対象とした網羅的サイトカイン解析の結果、Interferon gamma-induced protein 10 (IP-10)が、画像所見(スコアリング結果)、栄養障害、炎症などの肺MAC症の既知の予後不良因子と有意に相関していることが明らかとなり、病態に深く関与している可能性が推定されるとともに、病勢を評価する有用なバイオマーカーとして期待された。
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