肺MAC症の未治療患者から分離された50株のMycobacterium aviumについて薬剤耐性を調べた。リファンピシン、レボフロキサシン、クラリスロマイシン(CAM)に対する耐性率はそれぞれ52%、68%、6%であった。これらの株の薬剤耐性がそれぞれの薬剤の標的遺伝子(rpoB, gyrBA)の変異によるかどうかを調べる実験系を迅速発育性抗酸菌M. smegmatisを用いて構築し、耐性菌から得られたrpoB遺伝子、gyrA遺伝子について調べたが、耐性の性質は、それら遺伝子中の変異によるものではなかった。CAM耐性についても同様に調べたが、標的遺伝子のrrlに変異は見られなかった。
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