Th1細胞の分化誘導を司る転写因子T-betが高発現するマウスでは、T-betが単球・マクロファージの遊走、分化、活性化を制御することでヒト肺胞蛋白症に類似した病態を生じることが明らかになった。一方、M.avium感染モデルでは、T-bet欠損マウスや、Th17細胞の分化誘導を司る転写因子RORγtが高発現するマウスにおいて、肺組織での炎症が増強していた。以上より、T細胞特異的転写因子は、Th炎症フェノタイプ、炎症性マクロファージの動態を制御し、各疾患の病態生理に影響を及ぼす可能性が示唆された。
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