研究課題
外科的肺生検、あるいは肺移植を施行した特発性肺線維症13例、膠原病性間質性肺炎3例、慢性過敏性肺炎2例、特発性肺動脈性肺高血圧症3例において、パラフィン包埋組織から薄切切片を作成した。一部の組織でマイクロダイセクション(一部用手的に採取)を用いた肺動脈組織の抽出を行ったが、RNA抽出量が少なく、今後RNA増幅を行う予定である。抽出量が少なくマイクロアレイが難しい場合、ターゲットとなるRNAを絞った解析も検討する。自験例の検討により、特発性肺線維症では血中のMMP-7、MMP-10をはじめとするいくつかのMMPsが上昇しており、その値が重症度や予後と関連する事を確認している(Sokai A et al. Respir Res 2015)。肺高血圧症においてもMMPsが病態に関与する事が確認されており(Chelladurai P et al. Eur Respir J 2012)、肺高血圧症合併間質性肺炎の肺動脈組織で発現が亢進している事が推測される。MMPsのmRNA発現定量、組織の免疫染色を予定している。
4: 遅れている
RNA保存液を用いて保存した組織からの薄切切片作成が困難であった。パラフィン包埋組織から肺動脈組織の抽出を行っているが、これまでのところRNA抽出量が不十分であり、RNA増幅を予定している。
RNA増幅を試みる。マイクロアレイで有意なRNAが確認されれば、RNAの定量化、蛋白の発現確認を行う。マイクロアレイ解析に十分なRNAが得られない場合はMMPsにターゲットを絞った検討も予定している。
組織からのRNA抽出量が不十分であり、予定の解析が進んでいないため。
RNA増幅を行い、可能であればマイクロアレイ解析を行う。そのためのアレイチップ、試薬費用に充てる。マイクロアレイに十分な検体が得られない場合、ターゲットRNAの定量化、免疫染色の試薬費用に充てる。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 謝辞記載あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)
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