はじめに、9例の間質性肺炎の肺移植摘出肺を用いて肺動脈病理像の評価を行った。線維化が高度な領域では、肺高血圧症の有無に関わらずで肺動脈の病変が広範囲に認められた。一方で、線維化が少ない領域での肺動脈病変は軽度であった。次に肺高血圧症合併/非合併特発性肺線維症の肺組織を用いて、matrix metalloproteinases(MMPs)のRNA定量と免疫染色を行った。肺高血圧症合併特発性肺線維症の肺組織ではMMP-2,9等の発現が上昇していたが、その発現は主に上皮細胞であり、肺動脈での発現は軽度であった。
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