日本人は薬剤性肺障害、特発性間質性肺炎の急性増悪などの頻度が多い。これらの疾患の病理像はびまん性肺胞障害であり、共通の遺伝的要因が想定される。まず、日本人のびまん性肺胞障害をきたした患者を集積しエキソーム解析を行い、コーカシアン、中国人と比較することにびまん性肺障害の原因遺伝子として、MUC4を同定した。研究期間内に、患者と健常人のMUC4の遺伝子多型を解析、クローニングし発現ベクターを作成した。さらに、患者と健常人の気道上皮細胞の機能の違いを解析するため、肺癌等のために切除した肺から気道上皮の初代培養細胞を樹立、さらに不死化し、細胞株を作成した。
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