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2014 年度 実施状況報告書

皮膚バリア機能障害がもたらす気管支喘息におけるIL-23の役割の解明と創薬応用

研究課題

研究課題/領域番号 26461198
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

加川 志津子  慶應義塾大学, 医学部, 研究員 (80645507)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード気管支喘息 / 経皮感作 / IL-23
研究実績の概要

申請者らは、IL-17Aを産生する主な細胞であるTh17細胞の分化、増殖に必要なIL-23が、パッチを貼付した皮膚局所において産生されることを見出した。その後申請者らは経皮感作喘息の治療標的として、皮膚局所で産生されるIL-23とそれにより亢進するTh17系サイトカイン亢進の役割に着目し、抗IL-23抗体を経皮感作喘息モデルマウスに投与した後、好酸球性気道炎症を評価した。その結果、感作相に抗IL-23抗体を投与した群はcontrol IgG抗体を投与した群に比較して、OVA特異的IgG1抗体の産生が減少する傾向がみられ、さらに気管支肺胞洗浄液中の好酸球数および組織中の好酸球浸潤が有意に減少することを見出した。
以上の内容を以下の英文原著論文および海外学会に発表した。
Masaki K, Suzuki Y, Kagawa S, et al. Dual role of interleukin-23 in epicutaneously-sensitized asthma in mice. Allergol Int. vol.63 Suppl 1 p.13, 2014

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の研究仮説を証明した英文査読あり論文への掲載ならびに海外研究発表は達成した。しかしながら、経皮的に薬剤を投与して喘息治療へと応用する実験のデータは不十分である。

今後の研究の推進方策

気管支喘息の治療として、皮膚局所での抗炎症を介入対象とした塗布薬・貼付薬 の応用というまったく新しいアプローチの有用可能性を追究する。in vitroの実験としては表皮の細胞においてIL-23の発現を誘導するstat-3の阻害薬の効果をwestern blot法を用いて確認し、その後in vitroで経皮的に同薬剤の有効性を確認する。

次年度使用額が生じた理由

効率的に物品の手配で済んだ為。

次年度使用額の使用計画

更に、気管支喘息の治療として、皮膚局所での抗炎症を介入対象とした塗布薬・貼付薬 の応用というまったく新しいアプローチの有用可能性を追究する。
in vitroの実験としては表皮の細胞においてIL-23の発現を誘導するstat-3の阻害薬の効果をwestern blot法を用いて確認し、その後in vitroで経皮的に同薬剤の有効性を確認する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Dual role of interleukin-23 in epicutaneously-sensitized asthma in mice2014

    • 著者名/発表者名
      Masaki K, Suzuki Y, Kagawa S, Betsuyaku T, Asano K, et al
    • 雑誌名

      Allergology International

      巻: 63 ページ: 13-22

    • DOI

      10.2332/allergolint.13-OA-0632.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 経皮感作喘息モデルにおけるIL-23の役割2014

    • 著者名/発表者名
      正木克宜、加川志津子、別役智子、浅野浩一郎 ら
    • 学会等名
      第26回日本アレルギー学会春季臨床学会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      2014-05-09 – 2014-05-11

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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