本研究の目的は自家細胞を用いた肺線維化病態の改善である。自家細胞としてC57BL/6マウスから抽出した骨髄細胞と脾臓細胞を使用。同系統のマウスにブレオマイシン(BLM)を投与し肺線維症モデルを作成(day 0)。BLM投与後7(day 7)あるいは14日目(day 14)にこれらの細胞を尾静脈より単回養子移入した所、脾臓細胞のday 14の投与で肺線維化が有意に抑制された。 この作用は抗CD25モノクローナル抗体により消失したため、脾臓細胞中の制御性T細胞(Treg)の関与が推定された。このためマウス脾臓よりTregを単離しBLM肺線維症モデルマウスに投与した所、線維化は有意に抑制された。
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