研究課題
本研究では、ブレオマイシン肺臓炎モデルにおける線維化形成過程に関わる血清及び気管支肺胞洗浄液の中のmiRNAを同定し、主たる由来細胞の解明を行い、間質性肺炎の血清、気管支肺胞洗浄液の病態マーカーの検索を目的として行った。①マウスブレオマイシン肺臓炎モデルを作成しコントロール肺と線維化期(投与後21日)での、凍結肺組織、血清、気管支肺胞洗浄液の採取を行った。②気管支肺胞洗浄液では、エクソソーム分画とそれ以外の分画からmiRNAの抽出を行った。血清、肺組織では、total miRNAの抽出を行った。③電子顕微鏡的観察では、線維化期の再生II型肺胞上皮では、エクソソーム様の構造体を含む多胞性エンドソームとラメラ体との癒合像が確認でき、肺胞洗浄液中のエクソソームの由来細胞と考えられた。④気管支肺胞洗浄液中にはmiRNAが豊富に含まれ、病態により増加する事が確認できた。エクソソーム分画では、エクソソーム由来のmiRNAは微量であることが分かった。⑤miRNA Ready-to Use Mouse & Rat, Panel I+IIによるReal time PCRに基づくmiRNAの網羅的解析を血清、肺組織、気管支肺胞洗浄液(エクソソーム分画とそれ以外)のそれぞれで行った。⑥それぞれの検体に共通したmiRNAの上昇と異なるmiRNAについて、解析を行った。⑦その中でmi-150に着目し、その局在の検討を行う。
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