研究実績の概要 |
1973年から2014年に国立がん研究センター中央病院にて治療を受けた胸腺癌64例の臨床経過を明らかにし、またホルマリン固定パラフィン包埋検体52例について50個のがん関連遺伝子のTarget sequencingを行い、既知のがん関連遺伝子の異常を探索した。7例(13.5%)において遺伝子異常が認められ、その内訳はTP53(7.5%, 4/52), KRAS(3.8%, 2/52), FBXW7(3.8%, 2/52), NRAS(1.9%, 1/52)であった。2例でTP53とKRAS,TP53とFBXW7の重複変異を認めた。本研究結果はLung cancer誌にて2016年公表された。 Tetsuhiko Asao, Yutaka Fujiwara, and et al. Medical treatment involving investigational drugs and genetic profile of thymic carcinoma. Lung cancer 93 (2016), 77-81. 腫瘍組織と正常組織の凍結組織が利用可能であったSampleに対して次世代シークエンサーを用いた全エクソンシークエンス解析、全RNAシークエンス解析を行った。その結果、これまでに胸腺癌で変異が報告されているCYLD遺伝子の変異を2例認めた。その他にも数十個の変異遺伝子を同定した。現在次世代シークエンサー解析により得られた結果をさらに解析を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定したTarget sequencing, 全エクソンシークエンス解析、全RNAシークエンス解析を終了し、解析中である。 前半部分に関しては論文公表を行った。
Tetsuhiko Asao, Yutaka Fujiwara, and et al. Medical treatment involving investigational drugs and genetic profile of thymic carcinoma. Lung cancer 93 (2016), 77-81.
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