メガリンは腎臓の近位尿細管細胞に発現し、多種の糸球体濾過タンパク質の再吸収に関わる受容体である。本研究において、1)腎臓内レニン-アンジオテンシン系(血圧などを制御するシステム)の調節にメガリンが関係する機序を解析した。2)メガリンがひとつの「入り口」として腎障害性物質を取り込むことが起点となって慢性腎臓病が発症・進展する機序を突き止めた。3)メガリンがリンの調節に関わる機序を解析した。4)尿中へのメガリン排出が糖尿病性腎症などの発症・進展機序に深く関わっており、その測定がその発症・進展予測に有用であることを見出した。
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