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2015 年度 実施状況報告書

アセタゾラミドおよびカナグリフロジンによる糖尿病性腎症発症抑制効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 26461233
研究機関熊本大学

研究代表者

中山 裕史  熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (00363531)

研究分担者 北村 健一郎  山梨大学, 総合研究部, 教授 (10304990) [辞退]
向山 政志  熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (40270558)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード糖尿病性腎症 / アセタゾラミド / TGF / カナグリフロジン
研究実績の概要

DMマウス(KK-Ay/TaJcl:Ⅱ型糖尿病モデル)で12週齢まで観察すると、コントロールマウス(BALB/cAJcl)と比較して著明な血糖値の上昇がみられた。また尿糖および尿量も著明に増加した。またコントロールマウスと比較してクレアチニンクレアランス(Ccr)も増加しており、アルブミン尿も大量に認められていた。今回再検討を行い、さらに長期に観察を続けたところ、14週でのDMマウスでさらに著明なアルブミン尿の増加が認められた。
DMマウスにアセタゾラミドを餌事中に混ぜて持続投与した群では12週までのアルブミン尿抑制効果、およびDMマウスで認められていたレニン活性の上昇が抑制されており、tubuloglomerular feedback(TGF)の抑制解除による早期糖尿病性腎症の発症抑制効果が示唆されていたが、今回の長期観察では14週齢で体重はコントロール群と比較して差はなかったものの、尿量の低下やCcrの低下が認められた。今回の観察ではアセタゾラミド長期投与で脱水傾向になった可能性も考えられた。薬剤の濃度調整も含め、さらなる検討を行う予定である。
またカナグリフロジン投与による糖尿病性腎症における腎保護効果の検討については薬剤を特殊飼料として作成しており、マウスの準備が整い次第実験を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

すでにアセタゾラミドによる早期糖尿病性腎症抑制効果が確認されており、また他の利尿薬では同様の効果が認められず、アセタゾラミドに特異的な効果であることが証明されている。長期投与に関する結果は今後検討の余地があるが、当初の仮説がおおむね証明されている。また最近SGLT-2阻害薬の糸球体過剰濾過抑制効果がアセタゾラミドと同様の機序で得られるという報告も出ており、今後の本研究での成果がいっそう期待される。

今後の研究の推進方策

DMマウスへのアセタゾラミド持続投与を繰り返し行い、再現性を確認する。またアセタゾラミドの濃度を下げた特殊飼料も作成し、腎保護効果を確認する。レニン活性の確認や尿中電解質の測定もあわせて行う。
カナグリフロジンの持続投与も行い、レニン活性、Ccr、尿中電解質の測定を行い、アセタゾラミドの結果と比較検討する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Renal tubular acidosis complicated with hyponatremia due to cortisol insufficiency.2015

    • 著者名/発表者名
      Izumi Y, Nakayama Y, Onoue T, Inoue H, Mukoyama M.
    • 雑誌名

      Oxf Med Case Reports.

      巻: (11) ページ: 360-363

    • DOI

      10.1093/omcr/omv063

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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