嚢胞性腎疾患は尿細管の一部もしくは全体が拡張する病態である。遺伝的嚢胞性腎疾患として、常染色体優性および劣性多発性嚢胞腎(ADPKDおよびARPKD)、若年性ネフロン癆(NPHP)などがある。 嚢胞性腎疾患の共通に観察される病態の一つに、細胞増殖亢進がある。細胞増殖を押されえる薬剤投与により嚢胞進展を抑制することや、逆に、c-mycやAPCを腎臓で過剰発現させることで腎臓嚢胞が発生することが知られている。したがって、細胞増殖亢進が嚢胞進展を進めていることが考えられている。本研究では、細胞増殖、細胞周期、嚢胞進展の関係を継時的に詳細に検討した。
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