近位尿細管Rho/Rhoキナーゼ経路の活性化は、メタボリック腎症の病態生理の起源であり、また、肥満関連腎症早期から近位尿細管細胞の肥大、空胞化がみられ、mDiaはそれら組織学的変化が観察される前から誘導される。後期においては、mDiaの誘導に代わりRhoキナーゼが誘導されるとともに、Cell Cycle制御因子のp27が抑制され、尿細管におけるCell Cycleはhyperplasticとなり、hypoplasticなcell cycleを呈する糖尿病性腎症と逆になることを見出した。これまでの研究結果を元に、「メタボリック腎症先制治療戦略」を確立することが今後の課題である。
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