研究課題
我々は、前研究でIgA腎症患者と慢性扁桃炎患者の扁桃の細菌叢を培養を用いずに網羅的に検討できるDGGE法を用いて、細菌叢の検討・比較を行い、Treponema denticolaと Campylobacter rectusがIgA腎症患者で特異的であることを見出した。この2種の菌と扁桃の免疫応答の違いを明らかにし、またこの2種の菌の病原性を明らかにしていくことを本研究課題の目的としている。A. IgA腎症患者および慢性扁桃炎の扁桃の免疫応答の違いの検討 IgA腎症患者の摘出扁桃を、単離生成し、細菌が混ざることなく培養することが出来る段階まで進んだ。さらに免疫学的な検討を行った。B. IgA腎症患者およびその他の慢性糸球体腎炎患者おける血清のTreponema denticolaと Campylobacter rectusに対する抗体価の検討および歯周における有病率の検討 IgA腎症患者およびそのコントロールとなる患者における歯周のサンプルと血清のサンプルの採取を行った。また、IgA腎症患者の末梢血白血球の遺伝子発現を患者毎のマイクロアレイを実施し、IFI27(Interferon Inducible Factor 27)がIgA腎症患者で発現が低下しており、持続的感染に対する免疫応答の一部と考えられ論文として報告を行った。C .実験モデルの作成・病態の解明 Treponema denticolaと Campylobacter rectusをC57B6マウスに対して週1回の経鼻投与を4か月間継続した。Campylobacter rectus投与群の腎臓の糸球体に置いてIgAの沈着を確認した。D. IgA腎症患者のコホートにおいて女性に置いて尿酸の軽度上昇がその後の腎障害進展のリスクとなっていることを明らかにし、論文として発表を行った。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)
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