脳心腎連関機序としての交感神経系、酸化ストレスの関与を明らかにするために、脳虚血モデルとして中大脳動脈の虚血再灌流(IR)モデルを作成し、腎交感神経遮断(RD)、酸化ストレス除去系としてL-FABPの過剰発現を行い各々の病態における役割を検討した。IRモデルの安定的な作成には難渋したが、RDの前処置ではむしろ生命予後は増悪傾向、また脳梗塞巣も拡大傾向にあり、急性期には交感神経活性がホメオスターシスの保持には必須である可能性が示唆された。現在は安定的なIRモデルの確立を目指すとともに、慢性期における脳心腎病態でのこれらの関与を明らかにするため、RD施行のタイミング等検討を継続している。
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