研究課題
【目的】Cerebral Autosomal Arteriopathy with subcortical infarcts and leukoencephalopathy (CADASIL)はNOTCH3が原因遺伝子である遺伝性脳小血管病であるが、その機序はまだ十分解明されていない。Notch signalの活性化には、受容体として働くNotch細胞外ドメインが、Jaggedなどのリガンド蛋白と結合後にリガンド発現細胞内へ取り込まれるtransendocytosisが重要である提唱されている。申請者らが提唱している変異型NOTCH3のtransendocytosis障害によるCADASIL発症機序の解明のため、平成29年度は昨年度に引き続き、合成ペプチドによるendocytosisを細胞レベルで検証した。またtransendocytosisの可視化定量のため、NOTCH3細胞外ドメイン発現細胞とJAGGED発現細胞との細胞間接着を評価した。【方法】一昨年樹立したJagged発現細胞株と合成したヒト野生型NOTCH3細胞外断片またはCADASIL変異型ヒトNOTCH3細胞外断片発現細胞との共培養を行い、NOTCH3細胞外断片とJagged発現細胞間の接着可視化を試みた【結果】野生型NOTCH3細胞外断片でもCADASIL変異型ヒトNOTCH3細胞外断片発現細胞でもJagged発現細胞との結合には明らかな差を認めなかったが、様々な条件下で試みるも細胞間接着が十分ではなく、定量には至らなかった。【結論】変異型NOTCH3細胞外ドメインでも細胞間接着には有意な差を認めなかったが、さらなる確認が必要である。今後用いる細胞株、発現蛋白の構成を再検討が必要である。
すべて 2017 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件、 招待講演 2件) 備考 (1件)
J Neurol Sci.
巻: 381 ページ: 62-67
10.1016/j.jns.2017.08.009
神経内科
巻: 87 ページ: 630-637
http://www.neurology-kpum.com/