慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)では、軸索障害の合併が難治例や長期予後不良例の特徴として知られており、軸索障害の発現が臨床上の重大な問題になっている。 CIDPの動物モデルとして、自然発症の慢性自己免疫性神経炎を特徴とするnon-obese diabetic (NOD) マウスが知られている。細胞性免疫の脱髄をきたす点に着目し、脱髄からどのように軸索障害をきたすのかを確認した。生後20週齢頃より軽度の炎症細胞浸潤が散見され、高度の炎症細胞浸潤と付随する活動性の脱髄所見を呈した。その後は細胞浸潤が減退するものの二次性の軸索変性から線維脱落が顕在化した。
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