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2016 年度 実施状況報告書

ヒトNotch3遺伝子導入ショウジョウバエを用いた脳小血管病の研究

研究課題

研究課題/領域番号 26461296
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

水田 依久子  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80397760)

研究分担者 山口 政光  京都工芸繊維大学, 応用生物学系, 教授 (00182460)
水野 敏樹  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30264782)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード遺伝性脳小血管病 / ショウジョウバエ / 疾患モデル
研究実績の概要

ヒトNotch3の過剰発現がハエの表現型に影響を及ぼさなかった理由を考察するために、UAS-Notch系統を用いて、ハエのNotchを複眼で過剰発現させたところ、極めて強いrough eyeを示した。従って、ヒトNotch3全長蛋白がハエNotchと同様のシグナル伝達を行っていない可能性を考えた。
本研究で着目している脳小血管病CADASILの変異はすべてNotch3の細胞外ドメインの中のEGF-like repeats domainに存在することがわかっている。そこで、ハエNotchのEGF-like repeats domain部分をヒトNotch3のEGF-like repeats domain(正常型、変異型)と入れ替えたキメラ遺伝子(chiNotch3)を作製し、UASの下流につないで、ハエにmicroinjectionして新しいchiNotch3系統を作製した。GAL4-UASシステムを用いて、chiNotch3を複眼で強制発現させたが、正常型、変異型とも、表現型に殆ど変化が見られなかった。
Notchの細胞外ドメインの機能はリガンドとの結合である。Notchがリガンドと結合した後、細胞内ドメインは核内に以降し、シグナルを伝達する。今回のchiNotch3の過剰発現が複眼の表現型に影響を及ぼさなかった理由として、ハエのリガンドとの結合性に問題がある可能性を考察している。そこで、chiNotch3に加えて、ヒトNotch3リガンドであるJAG1も共発現させる新たな実験デザインを計画している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

これまでの結果から、新たな実験デザインを考えて実行したが、予想する結果が得られず、再三実験計画の見直しが必要となった。

今後の研究の推進方策

改善索として、Notch3のリガンドであるJAG1も導入して、キメラNotch3と同時に過剰発現する方法を遂行し、複眼での表現型を観察する。

次年度使用額が生じた理由

実験デザインを見直し、新しい実験計画を遂行するために、研究期間の延長と次年度使用額の必要が生じた。

次年度使用額の使用計画

経費は新しいハエのラインの完成と過剰発現実験、学会での成果発表、論文作製に用いる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Strategy to elucidate pathogenesis of CADASIL using transgenic Drosophila models of human NOTCH32016

    • 著者名/発表者名
      Ikuko Mizuta, Yumiko Azuma, Narumi Toda, Hideki Yoshida, Masamitsu Yamaguchi, Toshiki Mizuno
    • 学会等名
      第39回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2016-12-01

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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