中枢から末梢神経に及ぶ広範な神経が障害される脳脊髄根末梢神経炎(EMRN)症例複数例経験し免疫学的な研究を実施、中性糖脂質に対する抗体を発見しこの抗体価は患者病勢によく相関することから本疾患の良いマーカになる事を報告した。本抗体の病因論的意義と産生機序解明を目的として本研究を行い、国内外からの多数の検体も併せ、その検体数は400例を超える。本例20例の臨床像は、比較的均一であり本抗体は100%の症例で陽性かつ病勢に相関していた。又、中性糖脂質の脂肪酸の長さの相違が抗体反応性を規定していた。又、同患者髄液のLC/MS/MSを用いた分析では、患者群で明らかな異常を示すことを見出した(論文準備中)。
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