神経難病の多発性硬化症 (Multiple Sclerosis; MS)は、中枢神経系の炎症性自己免疫疾患で、鑑別が難しい。我々は、マトリックス支援レーザー脱離型飛行時間質量分析計(MALDI-TOF)による新しい質量分析法であるImging Mass Spectrometry(IMS)法を用いてマウスの実験的自己免疫性脳脊髄炎モデル(Experimental Autoimmune Encephalomyelitis: EAE) を解析してきた。その結果、病態に関連すると考えられるマウス脳・脊髄におけるプロテオミックパターンの描出に成功した。神経疾患のバイオマーカー解析に本方法は、有効である。
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