脳梗塞増悪過程において、浸潤マクロファージとγδT細胞が自然免疫高として関与すること、この自然免疫の惹起にペルオキシレドキシン(PRX)が障害関連分子パターン (DAMPs)として働くことを我々は最近明らかにしている。本研究では、脳梗塞増悪過程に寄与するこれらの自然免疫の終息機転について遺伝子改変動物を用いて解析を行った。その結果、PRXなどのDAMPsを浸潤マクロファージが除去する機構として、転写因子MAFBとクラスAスカベンジャー受容体MSR1が寄与していること、さらにその活性化を促進する治療が炎症の早期終息を介して、細胞障害の軽減と機能回復に有用であることを明らかにした。
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