研究分担者 |
伊東 秀文 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20250061)
西村 行秀 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20464117)
高 真守 和歌山県立医科大学, 医学部, その他 (20554629)
檜皮谷 泰寛 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (40405452)
廣西 昌也 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (80316116)
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研究実績の概要 |
Cardiotoxin (CTX)による骨格筋損傷マウスモデルと炎症性ミオパチーの生検筋の筋再生過程におけるMSTNとActR IIBの発現を病理学的に検討し、臨床的意義を解明した。【方法】①生後8-12週のC57BL/6マウスの大腿内転筋群にCTX (10μM)を投与し、筋損傷マウスモデルを作製した。CTX投与1,2,3週後にsacrificeし、損傷部の病理学的変化を、MSTN, ActR IIB, myosin-heavy chain slow (MHC-s), myosin-heavy chain developmental (MHC-d) 抗体を用い検討した。CTXの代わりに生食を投与したマウスを対照群とし同様の検討を行った。②炎症性ミオパチー(封入体筋炎、皮膚筋炎)の生検筋を用いて同様の病理学的検討を行った。【結果】①マウスモデルの検討:CTX非投与の対照群では、MSTNとActR IIBは、Type 2の萎縮筋線維の筋細胞膜と筋細胞質に発現していた。CTX 筋損傷モデルでは、MSTN とActR IIBは、再生過程にある筋線維の内在核と筋細胞質に発現していた。再生筋線維に占めるMSTN陽性線維の割合は損傷後の時期を問わず42-49%であった。また、ActR IIB陽性筋線維は、常にMSTN陽性であったが、MHC-d陽性の再生筋線維に占めるMSTN-ActR IIB共陽性線維の割合は、損傷1週後は8.4%、2週後は24.1%、3週後は18.3%と経時的に変化した。②炎症性ミオパチーの検討:MSTNとActRIIB は、MHC-d陽性の一部の再生筋線維とMHC-d陰性の高度に萎縮した萎縮筋線維にて、共発現していた。【結論】MSTNとActR共陽性の再生筋線維の割合が筋線維萎縮の予測に重要である。
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