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2016 年度 実績報告書

軸索ジストロフィーモデルマウスを用いた神経軸索障害の成因に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 26461322
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

芳川 浩男  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90273680)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード軸索ジストロフィー / 質量顕微鏡 / 軸索輸送 / ユビキチン・プロテオソーム / オートファジー
研究実績の概要

新規軸索流阻害剤の検証、DRG培養群の質量分析、共培養及びシナプス小胞関連物質の検証を行い、さらに新たな視点からオートファジー関連物質の検討を行った。
【軸索流阻害剤の検証】昨年度に使用阻害剤以外にDMSO(溶媒に使用するための毒性検証)、EHNA (erythro-9-(2-hydroxy-3-nonyl)adenine)、monastrol、Ubiquitin aldehydeを使用した。DMSO、EHNA、monastrolで変性像は見られたが、細胞死を主因とした変性像であり、ジストロフィーによる変性像の再現はできなかった。
【DRG培養群の質量分析】control及びhomo間において有意な結果は得られなかったが、ピーク値は低かった為、正確な事象を捉えられなかった可能性はある。
【共培養・シナプス小胞関連物質の検証】Neuro2a、小脳、大脳及び海馬神経細胞との共培養を行ったが、技術的な問題により断念した。また生体組織(脊髄、延髄)に対してsynasinI等による免疫染色を行ったがcontrolとhomoに違いは見られなかった。
【オートファジー関連物質の検証】LAMP1(リソソーム関連物質)、LC3(オートファジー関連物質)、p62(オートファジーにより分解)を用い、延髄薄束核で免疫染色を行った。結果、controlに比べてhomoにおいてLAMP1及びp62で強い染色像が得られた。以上の検証によりオートファジー不全によるジストロフィーの可能性が示唆された。
【総評】DRG培養組織を用いた種々の試みでは、生体に見られたジストロフィー様の病理像を再現することはできなかった。一方でオートファジーによる分解不全が生体組織で確認された。これはポリユビキチン化に関連するUCHL-1遺伝子の異常がオートファジーを制御する機構に直接的又は間接的に作用している可能性が示唆される。

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公開日: 2018-01-16  

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