メタボリックシンドローム(MS)の基盤となる内臓脂肪蓄積を引き起こす遺伝素因はほとんど不明である。われわれが以前モデル動物の遺伝解析から見出したSLC22A18を過剰発現するマウスでは内臓脂肪量の増加が認められ、反対にSLC22A18の欠損マウスでは脂肪蓄積の減少を認めた。これらの結果から、SLC22A18が内臓脂肪蓄積に関与することが明確となり、さらに一連の検討によりSLC22A18の有望な内因性基質候補を見出した。SLC22A18はその内臓脂肪調節機能を通じてMSの新たな治療標的分子になることが期待される。
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