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2014 年度 実施状況報告書

Caveolin-1の新規機能とHDL新生の調節

研究課題

研究課題/領域番号 26461370
研究機関中部大学

研究代表者

呂 鋭  中部大学, 応用生物学部, 助教 (80381862)

研究分担者 横山 信治  中部大学, 応用生物学部, 教授 (10142192)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードABCA1 / caveolin-1 / HDL
研究実績の概要

ABCA1の分解機構の詳細な検討を行ってきた。Caveolin-1欠損細胞でABCA1の発現上昇が見られることから、caveolin-1のHDL新生への関与の研究進めた。
今までに得られている実験成績は以下のようである。1)Caveolin-1欠損細胞ではABCA1蛋白質の分解及び細胞内への移行速度が低下しており、これらはcaveolin-1を強制発現で回復する。2)ABCA1とcaveolin-1の直接のinteractionが見られ、probucolの酸化物spiroquinone(SQ)とdiphenoquinone(DQ)を加えると、その相互作用が阻害される。3)野生型MEF細胞では、SQ,DQによりcaveolin-1蛋白質発現の増加がみられますが、caveolin-1 欠損細胞ではこの増加はみられない。このように、ABCA1とcaveolin-1の interactionはABCA1のendocytosisに必要であり、ABCA1の分解による活性制御と深く関わっていることが示唆された。4)これらの反応の形態学的検討を行い,蛍光色素による免疫組織染色により、生化学的に示された相互作用を蛍光画像として確認した。ABCA1はcaveolin-1と細胞膜で共存し、SQ,DQはこの共存を干渉することが観察された。5)さらにCaveolin-1の細胞内への移行とABCA1の関連を検証した。ABCA1欠損細胞を用いて、caveolin-1の細胞内取り込みを調べた。ABCA1欠損すると、caveolin-1蛋白質の細胞内の取り込みは野生型と比べ延滞することが分かった。ABCA1とcaveolin-1の interactionはABCA1、caveolin-1のendocytosisに必要であり、Caveolin-1の細胞内への移行はABCA1と関連したことが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画通りに実験を順調に進め、良い実験結果を得られた。現在論文投稿中。

今後の研究の推進方策

ApoA-1による産生反応により生じたHDL粒子を詳細に検討し、caveolin-1の存在がHDLの質的変化に関連するかどうかを検証したい。上述した各々の実験条件における細胞培地からリポ蛋白質を超遠心により浮上濃縮し、コレステロールとコリン燐脂質についてHPLCによる粒子径分析を行う予定。

次年度使用額が生じた理由

研究の進行上の理由で、試薬等の購入が遅れ、消耗品の支出が予定より少額となった。

次年度使用額の使用計画

平成27年度研究計画の実験用消耗品の予算と会わせて、前半に予定することとした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Modulation of HDL Biogenesis Through Regulation of ABCA1 Degradation: Involvement of Caveolin-12014

    • 著者名/発表者名
      呂 鋭、 横山 信治
    • 学会等名
      日本動脈硬化学会
    • 発表場所
      京王プラザホテル 東京新宿区
    • 年月日
      2014-07-08 – 2014-07-09

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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