本研究課題では、家族性中枢性尿崩症モデルマウスから疾患特異的iPS細胞を樹立、既存培養法を改良することでAVPニューロンへの分化を行った。疾患特異的iPS細胞由来AVPニューロンの、細胞質内に存在する変異タンパクを経時的に観察した結果、家族性中枢性尿崩症の特徴的な所見である小胞体内封入体様構造物をin vitroで再現出来ていることが判明した。この封入体様構造物が、培養時間の経過と共に変化し、生体での変化と似た経過を辿ることを確認した。これらの成果は、ヒト疾患特異的iPS細胞への応用に際して基盤技術になると考えられる。
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