研究課題
1)CNP/GC-B系賦活化の内軟骨性骨化による骨伸長促進作用の機序の解明 ①軟骨あるいは骨特異的CNPあるいはGC-Bノックアウトマウスの作製と解析:Cre-loxPシステムによるCNPあるいはGC-Bの軟骨特異的ノックアウトマウスを作製・解析した結果、ともに著明な体長や各骨長の伸長障害が認められた。また、軟骨特異的CNPあるいはGC-Bノックアウトマウスにおいて、著明な成長板幅の短縮と、軟骨細胞の増殖抑制傾向が確認された。②骨折治癒機転におよぼすCNP/GC-B系賦活化の作用の検討:生後6週齢のマウスに対し、髄内釘を用いた大腿骨骨折モデルを確立し、SAP-CNP-Tgマウスと野生型マウスの治癒部位の組織学的解析をおこなったところ、SAP-CNP-Tgマウスにおいて仮骨の吸収の促進が認められた。2)CNP/GC-B系の骨伸長促進作用におけるCNPの代謝機構の意義の解明:C受容体ノックアウトマウスの供与を受け、骨格系に関する詳細な解析をおこなう準備を進めている。3)CNP/GC-B系と他経路・他分子との相互作用の解明 ①CNP/GC-B系とGH/IGF-I系の相互作用の解明:野生型マウス胎仔脛骨器官培養において、CNPあるいはIGF-I、さらにこれらの共添加による相加的伸長促進効果を確認し現在GSK3βリン酸化の状態を評価している。②軟骨におけるCNP過剰発現トランスジェニックマウスおよびノックアウトマウスを用いたマイクロアレイによる関連分子の探索:上記マウスの脛骨成長板よりRNAを採取し、マイクロアレイをおこなった。現在、変化を認めた遺伝子の同定をおこなっている。
2: おおむね順調に進展している
平成26年度の計画は概ね順調に遂行されている。
これまでの研究の進捗に大きな問題はなく、今後計画通りに研究を進める予定である。マイクロアレイについては、成長板軟骨の採取が均一な軟骨細胞のみではなかった可能性があり、今後の解析が困難となる可能性がある。
免疫染色等詳細な組織学的解析、μCTによる骨密度測定、マイクロアレイの解析等、大きな支出を平成27年度以降に計上する予定である。
平成27年度以降に上記研究を施行し、研究費に計上する予定である。
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Endocrinology
巻: 156 ページ: 548-554
10.1210/en.2014-1914