研究課題
1. 分泌型FABP4の生理的機能を解明するために、マウスにFABP4リコンビナントタンパクを投与したところインスリン抵抗性が生じた。一方、高脂肪食マウスにFABP4中和抗体を投与したところインスリン抵抗性が改善した。FABP4がアディポカインとして作用することが確認された。2. FABP4分泌機序の解明のために、3T3-L1脂肪細胞からのFABP4分泌の制御を様々な薬剤(インスリン、グルコース、脂肪酸、β受容体作動薬など)を用いて検討したところ、脂肪分解とともにFABP4が分泌されることを見出した。3. 当教室で35年以上継続している疫学調査 (端野・壮瞥町研究) や臨床のサンプル (糖負荷試験、ファーストフード食負荷試験、降圧薬投与前後等の血清) を用いて、血中FABP4濃度を測定したところ、FABP4濃度が心エコーで評価した心臓の拡張能障害と関連することを見出した。また、急性的には糖負荷や高脂肪食負荷で経時的にFABP4濃度が低下することや慢性的にはアンジオテンシンII受容体拮抗薬によりFABP4濃度が低下することを見出した。
2: おおむね順調に進展している
研究実施計画を順調にこなしている。FABP4濃度未測定分を早急に測定し、解析する予定である。
現在進行中の検討を継続していく。
今年度中に使用する実験試薬に余裕があったため、次年度以降に購入を回した。
残額を含めて実験試薬を購入する。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 6件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 3件)
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