アルドステロンは、体液量保持に不可欠な役割を持つステロイドホルモンとして副腎皮質で合成される。ヒト副腎からの過剰なアルドステロン産生は、原発性アルドステロン症を起こす。本研究では、副腎皮質に過剰アルドステロン産生病変が形成される過程に着目して、アルドステロン産生部位と体細胞変異の解析を行った。その結果、近年研究代表者らがヒト正常副腎皮質に発見した自律的アルドステロン産生細胞クラスターは、思春期以降に生じること、それらの一部はイオンチャネル・ポンプ遺伝子の体細胞変異を伴って腺腫形成へ至る移行性病変へ変化することが示唆された。
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