研究課題
基盤研究(C)
本研究では、偶発的に得られた自然発生の矮小変異マウスに関する研究を行なった。このマウスは、抗肥満かつ高耐糖能という、既存の矮小変異マウスには見られない特徴をもっていた。そこで、このマウスの原因遺伝子を同定することを第一の目的とし、遺伝子マッピング解析および次世代シークエンシング解析を行った。さらに、PCRアレイ解析によって肥満や糖代謝のパスウェイに関する異常も調べた。このような研究から、抗肥満高耐糖能マウスの変異候補遺伝子として第16番染色体のCrebbp遺伝子を抽出することができた。
内分泌学
この研究では、突然変異によって生まれた体の小さいマウスについてその原因となる遺伝子を調べ、どのような遺伝子異常があるのかを明らかにした。さらに、このマウスは、高脂肪食を食べても肥満しにくく、砂糖水を飲んでも血糖値が上がりにくいという特徴を持つことも見出した。したがって、このマウスを利用した研究から、メタボリックシンドロームの発症メカニズムの一端を明らかにすることが期待される。