偽性副甲状腺機能低下症の分子基盤の解明のため本邦の偽性副甲状腺機能低下症患者13名についてGNAS遺伝子の塩基配列の解析に加えGNAS領域におけるメチル化状態とゲノムコピー数についてMS-MLPA法を用いて解析を行った。 家族性の症例においてはSTX16領域の約3Kbの欠失を認めA/B領域の脱メチル化を同定した。これに対して孤発性の症例においてはコピー数異常を含めてgeneticな異常は認めず、DMR領域の広範なメチル化異常を認めた。しかしこれらのgenetic, epigeneticな異常には病型によるオーバーラップも認められた。MS-MLPA法は本症の分子診断に有用である。
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