血小板受容体CLEC-2の関節リウマチにおける役割：抗リウマチ薬標的蛋白の可能性

2016 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 26461399
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 血液内科学
• 研究機関: 山梨大学
• 研究代表者: 井上 克枝 山梨大学, 総合研究部, 教授 (10324211)
• 研究協力者: 佐々木 知幸
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2017-03-31
• キーワード: CLEC-2 / 血小板 / 関節リウマチ / ポドプラニン / 滑膜細胞

研究成果の概要

関節リウマチ患者の関節を構築する滑膜に血小板活性化受容体CLEC-2のリガンドである膜蛋白、ポドプラニンが発現すると報告された。
血小板巨核球でのみCLEC-2が欠損する骨髄キメラマウスあるいは野生型骨髄キメラマウスにK/BxNマウスの血清を腹腔内投与して関節炎を惹起したところ、CLEC-2欠損マウスで有意に関節炎の程度が減弱した。リウマチ患者滑膜細胞に組換CLEC-2を添加したところ、炎症性サイトカインの産生や細胞増殖が促進した。炎症で毛細血管より漏出した血小板上のCLEC-2と滑膜細胞ポドプラニンの結合で生じる滑膜細胞の増殖、炎症性サイトカインの産生により、関節炎が増悪すると考えられた。

自由記述の分野

血栓止血学