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2015 年度 実施状況報告書

多発性骨髄腫特異的糖鎖修飾を標的とした新規抗体療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26461404
研究機関大阪大学

研究代表者

保仙 直毅  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10456923)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード多発性骨髄腫
研究実績の概要

新規多発性骨髄腫細胞特異的抗体である抗MMSC2抗体の薬効をin vitro及びin vivo異種移植モデルで確認したところ、皮下腫瘍モデルのみならず、全身播種モデル、骨髄内移植モデルにおいても著明な抗腫瘍効果があることを実証した。また、ヒト骨髄腫検体における骨髄腫前駆細胞分画に、我々が作製した抗MMSC2抗体が結合するかどうかを多数の患者検体を用いて解析した結果、半数以上の患者でMMSC2抗体の高度な結合を認めた。さらに、我々が同定した抗MMSC2抗体が骨髄腫細胞に発現するMMSC2には結合するが、正常血球上のMMSC2には結合しないメカニズムがタンパクのN型糖鎖修飾に関連したものであることを明らかにした。さらに、新たにMMG49という抗体を新規多発性骨髄腫細胞特異的抗体として同定し、その認識抗原がMMSC4であることを明らかにした。興味深いことに、MMSC4タンパク自体は骨髄腫に対する特異性を持たず、MMG49抗体が認識するエピトープが骨髄腫に特異的であった。さらに、MMG49抗体を元にして作製したキメラ抗原受容体T細胞が、骨髄腫のxenograft modelにおいて著明な抗腫瘍効果があることを実証した。また、ヒト骨髄腫検体における骨髄腫前駆細胞分画に、MMG49抗体が結合するかどうかを多数の患者検体を用いて解析した結果、半数以上の患者で高度な結合を認めた。さらに、MMG49抗体が骨髄腫細胞に発現するMMSC4には結合するが、正常血球上のMMSC4には結合しないメカニズムを解明した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

同定した新規骨髄腫特異的抗体に関し、すでに薬効のPOCを得た上、その特異性のメカニズムの解明についてもあと一歩のところまで迫っている。

今後の研究の推進方策

我々が同定した新規骨髄腫特異的抗体の腫瘍特異性のメカニズムをさらに詳細に明らかにし、学術論文をまとめ上げる。

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公開日: 2017-01-06  

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