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2014 年度 実施状況報告書

造血幹細胞の骨髄球系分化におけるSATB1-MS4A3系の役割

研究課題

研究課題/領域番号 26461412
研究機関神戸松蔭女子学院大学

研究代表者

佐藤 友亮  神戸松蔭女子学院大学, 人間科学部, 准教授 (20506307)

研究分担者 石橋 知彦  大阪大学, 医学部附属病院, その他 (30722285)
横田 貴史  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60403200)
織谷 健司  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70324762)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード造血幹細胞 / SATB1 / 血球分化 / MS4A3
研究実績の概要

ヒト造血細胞におけるMS4A3の発現を解析した。 リアルタイムRT-PCR法による解析の結果、骨髄球系前駆細胞(CMP)分画におけるMS4A3の発現は、造血幹細胞(HSC)分画と比較して10倍以上高いことがわかった。またその発現は、顆粒球系前駆細胞(GMP)への分化とともに著名に上昇した。一方、巨核球赤芽球系前駆細胞(MEP)分画では、MS4A3がほとんど発現しておらず、HSCとほぼ同レベルだった。膜タンパクであるMS4A3の発現をフローサイトメトリーによって解析したところ、CMPやGMP分画ではMS4A3の発現が認められたが、HSCやMEPではMS4A3の発現が認められなかった。コロニーアッセイの結果、MS4A3+Lin -CD34 -CD38-CD33+分画からは、ミックスコロニーや赤芽球系コロニーは産生されず、顆粒球単球系(GM系)コロニーしか生み出されないことが分かった。
急性白血病患者の骨髄細胞のMS4A3発現を解析したところ、一部の白血病細胞においてMS4A3発現が認められた。
MS4A3は造血幹細胞ではほとんど発現しておらず、骨髄球系への分化とともに発現が上昇する。また、骨髄性白血病細胞において発現が上昇してくることから、骨髄性白血病の分子標的療法のターゲットになり得ると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ヒト造血幹細胞分化におけるMS4A3の発現解析を、正常および白血病症例において進めることができた。マウスを用いた解析も着実に進行している。

今後の研究の推進方策

白血病症例におけるMS4A3発現の解析を引き続き行っていく。また、加齢とSATB1-MS4A3系の変化の関係をさらに解析していく。

次年度使用額が生じた理由

物品購入と研究成果発表の予定が、当初の予定と異なったため、次年度へ繰り越した。

次年度使用額の使用計画

物品費として、使用する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The anti-apoptotic gene Anamorsin is essential for both autonomous and extrinsic regulation of murine fetal liver hematopoiesis.2014

    • 著者名/発表者名
      Tanimura A, Shibayama H, Hamanaka Y, Fujita N, Ishibashi T, Sudo T, Yokota T, Ezoe S, Tanaka H, Matsumura I, Oritani K, Kanakura Y.
    • 雑誌名

      Exp Hematol.

      巻: 42 ページ: 410-422

    • DOI

      10.1016/j.exphem.2014.01.002. Epub 2014 Jan 16.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Clathrin assembly protein CALM plays a critical role in KIT signaling by regulating its cellular transport from early to late endosomes in hematopoietic cells.2014

    • 著者名/発表者名
      Rai S, Tanaka H, Suzuki M, Ogoh H, Taniguchi Y, Morita Y, Shimada T, Tanimura A, Matsui K, Yokota T, Oritani K, Tanabe K, Watanabe T, Kanakura Y, Matsumura I.
    • 雑誌名

      PLoS One.

      巻: 9 ページ: e109441

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0109441. eCollection 2014.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Signal-transducing adaptor protein-2 regulates macrophage migration into inflammatory sites during dextran sodium sulfate induced colitis.2014

    • 著者名/発表者名
      Fujita N, Oritani K, Ichii M, Yokota T, Saitoh N, Okuzaki D, Sekine Y, Kon S, Muromoto R, Saitoh K, Yoshimura A, Matsuda T, Kanakura Y.
    • 雑誌名

      Eur J Immunol.

      巻: 44 ページ: 1791-1801

    • DOI

      10.1002/eji.201344239. Epub 2014 Apr 15.

    • 査読あり
  • [学会発表] MS4A3-Marks-Early-Myeloid-Differen>a>on-in-Human-Hematopoiesis.2014

    • 著者名/発表者名
      Ishibashi T, Yokota T, Satoh Y, Sudo T, Doi Y, Fujita N, Nagate Y, Hamanaka Y, Matsui K, Tanimura A, Ichii M, Saitoh N, Ezoe S, Shibayama H, Oritani K, Kanakura Y.
    • 学会等名
      56th ASH Annual Meeting and Exposition.
    • 発表場所
      San Francisco, CA
    • 年月日
      2014-12-06 – 2014-12-09

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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