研究課題
犬および大型猫類において先天性巨大血小板症との関連が報告されているβ1-チューブリン変異の機能解析を行なった。報告されている変異をヒトβ1-チューブリンcDNAに組み込み、発現ベクターを作成した。CHO細胞に一過性強制発現させたところ、1)ヒトの先天性巨大血小板症において同定され昨年度機能解析を行なった変異と同様に異常凝集を示し微小管に取り込まれない変異、2)弱い発現では微小管として存在するが、強い発現ではオリゴマーとして凝集する変異、3)異常局在を占めさず、正常な微小管構造をとる変異、が観察された。従って、先天性巨大血小板症の原因として報告されている犬および大型猫類のβ1-チューブリン変異のいくつかは病的変異ではなく多型である可能性が示唆された。
2: おおむね順調に進展している
先天性巨大血小板症の症例解析と平行して細胞実験を行なっている。
野生型および変異型β1-チューブリンをテトラサイクリン発現誘導プラスミドに組み込み、安定発現するCHO細胞を樹立する。β1-チューブリン発現による微小管構成、細胞増殖、細胞周期、細胞形態の変化を解析する。
次年度に使用額が多く見込まれたため。
物品費および旅費
すべて 2016 2015 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 謝辞記載あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (2件) 備考 (1件)
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