多発性骨髄腫は腫瘍化した形質細胞が骨髄内で増殖し、多彩な合併症を来す難治性の血液悪性疾患であるが、その詳細なメカニズムはわかっていない。本研究では、インテグリンα8が形質細胞に発現している事に着目し、多発性骨髄腫における発現と機能解析を行った。患者検体を用いた検討では、骨髄腫細胞でインテグリンα8のRNA発現が確認された。インテグリンα8による微小残存病変測定が有用である可能性が考えられた。多発性骨髄腫細胞株を用いて、インテグリンα8発現の有無による機能比較を行った。細胞増殖、薬剤耐性作用の差は明らかでなく、インテグリンα8の機能について明らかにすることは出来なかった。
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