低用量IL-2療法がTreg増加を介して免疫寛容を導入しうることが臨床試験の結果から示されている。しかしながら、Tregの増加はGVL効果をも減弱させることが懸念され、IL-2療法中のTregホメオスタシスを正確に制御する技術の開発が必要である。われわれは今回の研究で、IL-2療法中のTreg恒常性の維持には、PD-1経路による抑制的制御が不可欠な役割を果たしていることを動物実験および臨床検体解析から明らかにした。この成果は、Tregホメオスタシスを標的とする免疫療法の開発において、重要な基盤となると考えられる。
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