新規がん抗原CXorf48は慢性骨髄性患者検体より分離した白血病幹細胞に高発現していた。我々が同定したHLA-A24拘束性エピトープを用いて健常人リンパ球から誘導したCXorf48特異的な細胞傷害性T細胞(CTL)はこれらの患者骨髄細胞中の白血病幹細胞を認識した。また、白血病患者末梢血中の同CTLの有無と臨床経過に相関が認められた。更に、白血病細胞株において、脱メチル化剤の添加によって本遺伝子の発現が上昇する一方、正常血液細胞では遺伝子発現が変化せず、脱メチル化剤の併用が有用である可能性を示した。 以上より、新規がん抗原CXorf48を用いて、白血病幹細胞を除去する免疫療法の開発が期待される。
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